キンドリング現象について

ベンゾジアゼピン系薬剤のキンドリング現象に注意してほしい!

 

 

キンドリング現象は、減薬中の薬を何度も増やしたり減らしたりしている場合に現れることがある。

 

 

この場合、 離脱症状はより厳しいものになり、なかなか薬を減らせない状態になるといった悪循環に陥ってしまう可能性がある。

 

 

又断薬した後に再服薬した場合、以前の服用量では効果がない場合があり、 再服薬を繰り返す度にそのリスクは高まってしまう。

 

 

例えば半減期が短い睡眠薬を、毎日寝る前に飲んでいるとする。

 

 

この場合を極端に例えると

 

服薬 → 一気断薬 → 服薬 → 一気断薬 →

 

この様な無限ループになってしまう。

 

 

例えば、アシュトンマニュアルでは減薬中の増薬を許容していない。

 


※以下アシュトンマニュアルから引用

更なるベンゾジアゼピン服用は、受容体の更なる下方制御をもたらし、依存を強め、離脱を長期化させ、回復を遅らせ、そして遷延性の症状につながる可能性があります。一般に、ベンゾジアゼピンを長期服用すればするほど、より離脱が困難になります。

※引用終了


 

しかし離脱症状が限界を超えた時、増薬や再服薬をしなければ命に関わる場合がある。

 

 

多くの断薬経験者は、増薬や再服薬をある程度許容し身体との折り合いをつけながらゆっくり減薬して断薬まで辿り着いている。

 

 

ベンゾジアゼピンからの離脱はそれほどまでに過酷であり、薬を飲まなければその拷問とも言える生き地獄は耐えられるものではない。

 

 

ベンゾジアゼピン系薬剤により許容不能の体調不良が出現した場合、まずは一旦体調を出来る限り安定させる必要がある。

 

 

ひたすら耐えて時間薬で脳の回復を待つ …

速やかに増薬、再服薬して安定する量を微量調整で探る …

 

 

究極はこの2択となるが、時間薬には長い時間が必要であり、急激な脳のダメージは、薬の力を借りてでも鎮静させた方が良いとの意見が多い。

 

 

断薬後の再服薬の場合、時間が経つほどに、再服薬の効果が薄れる可能性も否定出来ない。

 

 

これらの選択は、すべて自分で決めるしかなく、結果は誰にも分からない。

 

 

症状が安定又は許容出来る範囲まで安定したら、あとは脳の回復を待ちながらの微量減薬で回復を待つ。

 

 

キンドリング現象の元々の原因は速すぎる減薬であると考える。

 

 

微量で体調を見ながら減らし続けることで増薬や再服薬はある程度回避出来る。

 

 

「ダメだったら増薬すればいい!」と考えるのは、良策ではない。

 

 

キンドリング現象を回避するためには、強い決意が必要であり決して戻らない、戻さないという覚悟が必要かもしれない。

 

 

微量でも 減らし続けていれば必ず断薬出来る日がやって来る。

 

 

医師による変薬、増薬、加薬もキンドリング現象の温床になっている。

 

 

この事実を決して忘れてはいけない。