悪魔の薬リボトリールなぜ?
終わらない地獄、拷問のような日々 …
追い詰められた私は手探りで減薬を進めていった。
1滴ずつ1滴ずつ昨日も今日も、そして明日も 明後日も …
ビーカーの水に溶かしたリボトリールという名の神経毒を、最後の1滴になるまで減らし続けるしか私には助かる道はなかった。
1週間で7滴、1カ月で30滴、半年で180滴、1年で365滴、 1日3回8時間毎、飲み忘れは恐ろしい症状の再燃に直結する 。
これは、私がベンゾジアゼピン系てんかん薬リボトリールを累計僅か14錠、 1ヶ月服用で経験した生き地獄、 拷問とも言える日々からの生還の記録である。
上記はイメージであり、実際には錠剤を水に溶かしシリンジを使いデジタルスケールで正確に計測して減薬を進めていった。
自分は生きているのか?
死んでしまったのか?
自分の背中から自分を見ているような奇妙な感覚
現実なのか?夢なのか?
眠っているのか?
起きているのか?
混沌とした思考 …
拷問の様な生き地獄 …
遠い昔の幸せな記憶、戻れない悲しみに発狂しそうになる 。
忘れたい過去の記憶が頭の中に何度も何度も沸き上がる。
錯乱とはこのことなのか?
希死念慮、どこで?どうやって?
痙攣と痺れ、耳鳴り頭鳴り、絶不眠、焼ける様な身体の痛み、化学物質過敏、舌痛、筋肉のぴくつき、アカシジア …
とても書ききれない、言葉で表せない …
逃げられない!
いつ終わるのか?
どうしたらいいのか?
私が経験したリボトリールによる劇症型の離脱症状 …
この苦しみは経験した者にしか分からない、未経験者が安易に語ることは危険ですらある。
リボトリールがなぜ悪魔の薬と呼ばれているのか?
インターネットの中には様々な情報が飛び交っている。
処方している側の医師は「良いお薬」として多用し、患者に直接手渡している薬剤師は簡単な説明のみで処方通りに調剤するだけである。
医師や薬剤師がリボトリールの副作用や離脱症状を自分で体験したなら、この劇薬を患者に飲ませることなど絶対に出来ない筈だ!
ベンゾジアゼピン最高力価のリボトリール …
この薬を”リボトリール+添付文書”で検索してみて欲しい。
そしてそこに並ぶ副作用の欄をよく見て欲しい。
それだけでリボトリールが悪魔の薬とよばれている理由が見えてくる。
この副作用の項目に書かれている症状は全ての人に現れるとは限らないが自分は大丈夫という保証は何処にもない。
そしてリボトリールを一気に断薬してしまうとその副作用の欄に書かれている症状が数倍の威力で自分に降りかかってくることがある。
リボトリールはベンゾジアゼピン系てんかん薬なので、効能は主に発作や痙攣となっている。(私の場合は適応外で舌の痛みに処方)
副作用の欄を見て欲しい!
どれも副作用という言葉では済まされない恐ろしい症状が列挙されている。
眠気・不眠、運動抑制・運動過多など、相反する症状が書かれてあるのは、それだけ個人差があり他の薬物との飲み合わせなども影響するということなのか?
リボトリールの添付文書に書かれている物凄い数の副作用 …
この副作用欄に書かれている症状が、まさか自分の身体に起こるとは想像もしていなかった。
私はこれらの症状の急激な出現により拷問のような生き地獄をさまよい、そして自死の一歩手前まで追い詰められた。
自分でも信じられないが50を越える厳しい症状が一気に現れた。
そしてそれは副作用としてではなく離脱症状として現れたのである。
離脱症状のことを退薬症状、後遺症と呼ぶ人もいるが、そのどれもが薬を減らしたり止めたりした後の症状であることを意味している。
副作用なら服用中に現れ止めると徐々に改善する筈である。
なぜ副作用と書かれている症状が離脱症状として現れたのか?
何か煙にまかれているような得体の知れない不気味さを感じるのは私だけなのだろうか?
舌の痛みに適応外の痛み止めとして処方されたリボトリール、この薬の代償は余りにも大きく、そして残酷だった。
私が自分の経験から伝えたいこと …
それはリボトリールを含む向精神薬は、決して急に減らしてはいけない、急に止めてはいけないということ!
悪魔の薬リボトリールは、微量で減らすことの積み重ねで、その神経毒は少しづつ弱まり2年半かけて断薬した今、私の脳は少しづつ、そして確実に回復に向かっている。