離人感(離人症)

離人感、離人症をあえて言葉にするならば …

 

自分が自分ではない感覚

自分の背後に自分がいる感覚

自分を空中から眺めている感覚

自分は生きているのか?

自分は死んでしまったのか?

 

離人感を人に伝えることはとても難しく当てはまる言葉など見つからない。

 

説明のつかない狂いそうな感覚は自分だけが記憶している。

 

ネットの中にはこの離人症についてつらつらと書かれている医療関係者のサイトが実に多くそのあまりの無責任さに呆れかえってしまう。

 

自分で体験したことのない人間が書いたであろう薄っぺらい文章は、時として有害であると私は思っている。

 

離人感、離人症はそんな生易しい症状ではないからだ。

 

 錯乱 … 発狂 …

 

長い時間この異常感覚が続いてしまったら人は狂ってしまうかも知れない。

 

私の場合離人感は完全にベンゾ系てんかん薬リボトリールによってもたらされた症状だった。

 

リボトリールを減薬中この狂気に満ちた離人感は徐々に消失していった。

 

この地獄のような症状をほとんどの医師、薬剤師は理解していない。

 

知っていれば患者にリスクのある薬剤を手渡すことなど人として絶対に出来ない筈である。

 

フラッシュバック (flashback)

リボトリールの急減薬により地獄のような離脱症状の真っ只中、フラッシュバック (flashback)と呼ばれている症状が私にも頻繁に現れた。

 

言いようのない恐怖が何の前触れもなく突然頭の中を支配し、気が狂いそうになる。

 

苦しくてのたうちまわっても逃げられない、許してくれない!

 

私にとってフラッシュバックとは、ドラマや漫画の中だけに登場する言葉であり、実際に自分が体験することになるとは全く想像さえしていなかった。

 

フラッシュバックがこんなに精神を深くえぐる厳しい感覚であることを私は知らなかった。

 

心の奥底に封印されていた辛い出来事、心的外傷とも言える過去の怖い体験、思い出したくない光景が突如として鮮明に蘇る。

 

そのどれもが恐怖であり意味不明の不安で押しつぶされそうになる。

 

呼吸が乱れ体中から大量の汗が噴き出す。

 

フラッシュバックが狂気に満ちた恐ろしい現象であることを、私は向精神薬の薬害によって思い知らされた。

 


▶私が試した緩和対策

 

EMDR ~眼球運動によるトラウマの開放

 

以下Wikipediaより引用

EMDR(イーエムディーアール)は、眼球運動による脱感作および再処理法の略称で、フランシーン・シャピロ(英語版)により開発された心理療法。比較的新しい治療技法であり、特に心的外傷後ストレス障害 (PTSD) に対する有効性で知られている。

引用終了

 

私はフラッシュバックによって強烈に蘇るPTSDを克服する方法としてEMDRを知り実行しました。

YouTubeでEMDRを検索すると沢山のサイトがヒットします。

私には効果がありとても助けられました。

予期不安(不安神経症)

全てを悪い方に妄想したり、まだ起こっていないことに恐怖する。

 

予期不安や不安神経症と呼ばれる症状が精神薬によって作り出されていることもあることは殆ど知られていない。

 

私の場合は完全にベンゾジアゼピンによる薬剤性の症状だった。

 

毎日毎日全てが恐ろしく人と関わることが一切出来ない。

 

乗り越える為には閉じこもってはいけない、そう自分に言い聞かせ勇気を振り絞って散歩に出かけた。

 

そしてその中に暴露療法を取り入れた。

 

ATMでお金をおろす …

公共料金の支払いをする …

 

普通に出来ていた事からの挑戦、自分を取り戻すリハビリだった。

 

予期不安の症状は精神薬では治せないが誤魔化すことなら出来る。

 

しかし一時的に抗不安薬で誤魔化しても薬が切れると不安は再び蘇る。

 

蘇るだけならまだまし、反跳現象により更に強い不安が跳ね返ってくることがある。

 

精科医に相談すれば確実に更なる抗不安薬を処方されるだけ!

 

私は医師と精神薬に頼る選択をきっぱり捨てた。

 

そして少しづつ自分が飲んでいる精神薬を減らす決心を固めた。

 

その後減薬と暴露療法が功を奏し、予期不安にまつわる奇妙な精神状態は現れなくなった。