ベンゾジアゼピン系抗不安薬

抗不安薬は不安を和らげる薬、精神安定剤とも呼ばれている。

 

ベンゾジアゼピン系抗不安薬は、胃カメラや大腸カメラの検査の前など、単発で処方される場合は良い薬と言えるのかも知れない。

 

又、緊急時や終末期医療には絶対に必要な薬物である。

 

しかし現実は抗不安薬の長期処方はとても多く精神薬のリスクを知らされていない患者は医師を信じて飲み続けてしまう。

 

抗不安薬はほとんどがベンゾジアゼピン系薬剤である。

 

ベンゾジアゼピン系の抗不安薬は脳に直接作用し、抗不安作用や鎮静作用、筋弛緩作用を発揮する薬剤である。

 

ベンゾジアゼピン系抗不安薬を最初に服用した時、その余りにも劇的な効果に驚く人がとても多い。

 

気分が晴れ心が軽くなった

肩こりや腰痛が消えた

よく眠れるようになった

 

しかし服用を続けるうちに、やがてその効果は徐々に綻びを見せ始める。

 

ベンゾジアゼピン系の薬剤は徐々に効果が弱くなる場合が多く抗不安薬も例外ではない。

 

効果が弱くなるにつれて様々な体調不良が少しづつ現れ始めることがある。

 

そしてその症状は、飲んでいる抗不安薬の添付文書に書かれている、副作用の項目と一致することがある。

 

一例 

不眠・ふらつき・喘鳴・眩暈・興奮・神経過敏・しびれ・痙攣発作・振戦 ・不安 ・恐怖・ 幻覚・妄想・刺激興奮・錯乱・呼吸困難・咳 ・目のかすみ・複視・羞明・口渇・嚥下障害・腹痛・便秘・下痢・食欲不振・疲労・顔面潮紅 ・発熱・体重減少・月経不順・睡眠中の多呼吸発作・頭痛・構音障害・唾液増加・流涎・悪心・嘔吐・発疹・脱力・倦怠感 … 

 

どうだろう?思い当たる症状はないだろうか?

 

これらの症状は決して原疾患の悪化などではない。

 

これらは、ベンゾジアゼピン系抗不安薬の副作用欄に書かれてはいるが、実際は離脱症状なのでは?と私は思っている。

 

なぜならこの一例は、薬が効かなくなった時だけではなく急減薬や一気断薬でもよくある症状だからだ!

 

精神科医はこれらを増薬や変薬、追加の薬で収めようとする場合が多い。

 

脳の中に抗不安薬という化学物質が入ってくると、脳はバランスを取る為に自らの機能を縮小させてしまう。

 

異物であるベンゾジアゼピン系薬剤の侵入で 脳の中のGABA受容体はどんどん減ってしまう。

 

この悪循環を断ち切らないと患者はいつの間にか薬漬けにされてしまう。

 

ほとんどの医師はこの薬剤についての説明責任を果たしていない。