呂律がまわらない
呂律が回らない症状は脳や神経が関係している病気に伴う症状であることが多い。
脳の病気以外には、ベンゾジアゼピンによる副作用や離脱作用でもよくある特徴的な症状として知られている。
喋りにくい
長く話せない、
口が怠い
これらの症状はまさしく中枢の神経傷害でありベンゾ長期服用による常用量離脱や一気断薬、急減薬が深く関係していると考えられる。
アルコール依存症の人が呂律が回らないことも同じ、アルコールも脳に直接作用する物質である以上脳がダメージを受けてしまうことは安易に想像出来る。
飲酒で一時的に呂律が回らないことはよくあるが、ベンゾジアゼピンによって引き起こされる活舌の悪さや呂律がまわらない状態は一過性の症状ではないことが多い。
それどころか脳に近い部分の薬剤性の神経傷害は長く症状が残ることもよくあること、ベンゾを飲む前の活舌の良さに戻る為には脳を回復させるしか方法はない。
脳を回復させる為には微量減薬で脳の回復を待ちながらベンゾを減らし続ける方法がいちばんリスクが低いことは多くの断薬経験者が経験を残してくれている。
私もこの方法を実践し確実に症状は軽くなり以前のように話せるまでに回復している。
嚥下障害と誤飲
水の呑み込み方が分からなくなってしまった。
上手く説明出来ないがそんな感覚だった。
コップの水を口に入れても飲むという行動に移行出来ない。
この異常で不思議な感覚は、リボトリールの急減薬でショック状態になった時に急激に現れた。
急減薬で負ってしまった脳神経のダメージは、生きる為に必要な呑み込む、食べるという生きる為に必要な行動までも狂わせた。
その結果体重はみるみるうちに落ち心も身体もどんどん衰弱していった。
私が経験した薬剤性の嚥下傷害は、一歩間違うと死と隣合わせの厳しい症状だった。
何か食べ栄養を取らなければこの地獄から抜け出せない!
ギリギリの思いにつき動かされ、少しづつ呑みこめる物や食べられるものを増やして行き、時間薬で嚥下障害は克服することが出来ている。
当時は呑み込むことに全神経を集中、少しでも気持ちが逸れるとその瞬間に気管に入りそうになり激しく咳きこみ、窒息の恐怖も何度も経験している。
SNSで見かける「ベンゾジアゼピンで苦しんでも死ぬことはない!」などの書き込みは間違っていると私は思っている。
直接の死因にならなくても間接的な死因になっていることは明らかだ!
しかしその惨状は、いつの間にか精神薬の地獄を知らないであろう人達に軽く捉えられ、「ベンゾジアゼピンで苦しんでも死ぬことはない!」という抽象的な言葉だけが独り歩きしている。
精神病棟の死亡退院の原因に、喉つまりや窒息、誤嚥性肺炎が多いことが、この事実を証明している。
精神薬による嚥下障害や誤飲といった離脱症状は、安易に捉えてはいけない重篤な症状といえるだろう。
口の中の傷
ベンゾジアゼピン系抗不安薬バランスの一気断薬、そしてリボトリールの急減薬によるショック状態の渦中、私の口の中はボロボロの状態だった。
この時初めて舌に青あざが出来ることを知り唇の内側には何度も噛んでしまう大きな血豆が出来た。
薬剤性の舌痛だけでも狂いそうな精神状態の中、傷だらけの舌の表面はひび割れたようになり精神的肉体的にもどん底の日々が続いた。
立効散という漢方薬で少し緩和したが、根本的に治療出来る医師はひとりもいなかった。
そして、ベンゾジアゼピンが元凶であることを教えてくれる医師もひとりもいなかった。
私の口の中の傷はすべて精神薬によるもの、過度の食いしばりはベンゾ特有の悪夢や意味不明の恐怖、自律神経の異常によるものと推測出来る。
悪夢や恐怖感情による歯の食いしばり、自分の舌を噛んでしまい血が滲む、顎はミシミシ音をたて口を開けることにも時間がかかる。
ベンゾジアゼピン系薬剤の離脱症状や副作用で口の中の不調を訴える人はとても多いが微量で減らしていけば治る可能性が高い。